今日は書こうと思いつつ、なかなか手をつけられなかった特別編です
「真・RO専用キーボード」として私が基板から設計した、
「ROKey(仮称)」の話をまとめます(`・ω・´)
ROのために作ったので、一応ROネタではあるのですが、
明らかに普段のネタとは異なるので、
以下「おまけ」枠のところに書いていきます
某漫画を読んで自作キーボードに興味をもった、という方はぜひ
設計するまでの経緯
最初の「RO専用キーボード」
冒頭に書いた漫画を読んで「自作キーボード」に興味を持ち、
社内でも話題になっていた「分割キーボード」がほしいと思ったものの、
はんだ付けとか怖いので、練習したいよね・・・
・・・ということで、小さいマクロパッドに手を出そうとしたものの、
使い道に悩んだ末に「ROに使えばいけそう」と気づいて、
そこからとんとん拍子に進んだのがこちらです
格子状のキー配置と、ROのスキルショートカットの相性が良すぎて、
すぐに気に入りました( ゚д゚)o彡゚
しばらくはこれで遊んでいたものの、
念願の分割キーボードを作ったあたりから、
やや違和感を感じるようになりました
できればショートカットにあわせて「4x5」にしたかったのですが、
それだとレイヤー切り替えができないので、
半端に「3x5+3」としてしまい、いまいちだなと
今だったら「4x5で割り切って使う」とか、
レイヤーの使い方を考えるとか、もう少し使えたのではと思いますが、
「次のキーボードを作りたい」という欲求に勝てず・・・Σ(・ω・ノ)ノ
第2の「RO専用キーボード」
ということで、格子配置のキーボードを探していたのですが、
なかなかいい感じのがなく、悩んでいたのですが、
そんな中で見つけたのがこちらです
完全格子タイプの4x15で、しかも比較的小型にできており、
取り回しも良さそうですし、なによりデザインがかわいいので、
思わずポチってしまいました(*゚∀゚)=3
最初は「普通のキーボードっぽい配置」にしていたのですが、
もっと特化して、5列+機能キー1列でだいたいまかなえるように、
大胆にキーマップを変えたのがこちらです
日本語の入力はメインのキーボードでやればいいので、
スキルの入力に特化して、文字の入力はあきらめた配置です
これが完璧にはまりまして、
めちゃくちゃテンションが上がったのを覚えています( ゚д゚)o彡゚
次に買うキーボードも固く心に決めていたので、
このあたりでキーボードを作りたい欲求も落ち着き、
しばらくはこれで遊んでいたのですが、ちょっと面倒なところも
まず、押し間違いが頻発することです
視覚的には「5列+1列」とわかりやすいものの、
あせっていると間違ったキーを押してしまうことが多々ありました
良くも悪くもコンパクトでみっちりした設計なので、
「見ないでキーの境目を感知する」というのが難しいのです
(これは、今メインで使っている分割キーボードでも感じている問題です)
二つ目は「5列+1列」で9割以上完結しているので、
右側のキーがほとんどいらないことです
使ってもカーソルキーくらいで、後のキーは使わないんですよ
とはいえ、一般的なマクロパッドではボタンが少ないし・・・
最後はやや同時押しが面倒なことです
分割キーボードでは最下段にCtrlやAltなどの同時押しキーを置いており、
親指で機能キーを押しながら英字を押すのが楽です
しかし、このキーマップだと英字とAltを同じ列に置いているため、
やや変な角度になるのが気になってはいました(´-ω-)
衝撃の出会い、そして設計へ・・・
Discordでガチな方々の会話を見ていたり・・・
・・・この本を読んでいたりするうちに、
「自分でも何とかできそうじゃない・・・(´・ω・)?」と
思ってしまったのが、自分での設計を考えたきっかけです
ただ、この時点ではどんなキーボードにしたいのか、
明確なイメージがなく、こちらでよくわからない配置をこねくり回し、
半端にKiCADでデータをいじっては破棄するを繰り返していました
そんな時、BOOTHにお店で売られていない、
多くの自作キットが売られていることに気づき、
いろいろ見ていて、出会ってしまったのです
理想に近いマクロパッドにΣ(・ω・ノ)ノ
こちらはFF14に特化したマクロパッドで、
これだけでも十分ROに応用できそうだったので、
深夜のノリでポチりそうになりましたが、ぐっと堪えました
理由は「ファームウェアを改変するのが難しそうだったから」です
なまじジョイスティックに対応しているため、
あまり標準的なファームウェアを使っておらず、面倒そうだなと(´-ω-)
ただ、この出会いが私の頭をいい感じに整理してくれまして・・・
・・・これで完全にイメージが固まりました(`・ω・´) b
こうなると早いもので、夜にちまちまと作業を進めた結果・・・
・・・5日後には配線まで完成していましたΣ(゚Д゚)ガーン
こうなると、「初めての設計」の現物が見たくなってしまい、
その日の夜に発注まで済ませてしまいました
海外便なので送料の高さに驚きましたが、
それでも1週間後にはPCB(基板)が届きました
やっていきましょう(`・ω・´) pic.twitter.com/QdrdMDZs2S
— ぱろっと (@parrot_studio) 2023年4月1日
そして冒頭の「ROKey(仮)」が完成してしまったわけですヽ(`・ω・´)ノ
最後の砦はファームウェアでしたが、
これはある意味で私の本業分野であり、そんなに苦労しませんでした
自分で設計していたことで、
配線とキーマトリクスの関係がイメージできていたので、
本の通りですんなりいけてしまった感じです
一応、VIAというかRemap対応も入れましたが、
本家にマージしているものではなく、
現時点では野良の対応であり、詳細は書きませんΣ(・ω・ノ)ノ
そんなこんなで、結果的には一発で「使える」状態になってしまいました
どうせ初回は何かミスがあるだろうと思い、
2~3回はやり直すだろうな・・・と思っていたのですが・・・
キーマップについて
「ROKey(仮)」で実際に使っているキーマップがこちらです
レイヤー0は普段使うキーを並べており、狩り中はほぼここしか使いません
EscやEnter、カーソルキーは上下のみで事足りるので、
それを押しやすい位置に置いてます
ポイントはやはり、4x5のスキルショートカット領域と、
4x2の機能キー領域を分けていること、
そして親指で押しやすいレイヤーキーの並びです(`・ω・´)
なお、親指の一番右に「F12」を置いていますが、
これは「BMモードにおけるチャット入力」に割り当てています
BM中にEnterを押すといらつく、というあれの改善ですね
元々のF12は「スキルショートカットのローテーション」ですが、
これはFキーでプレイするためのものであり、
「ROKey(仮)」の特徴である「画面で見た通り押せる」との相性が最悪です(´-ω-)
なので、F12をつぶしても何のデメリットもなく、
かつ右端に置いたことで・・・
・・・メインのキーボードでチャットを入力し、
左小指で送信する、ということが可能になりました(`・ω・´) b
今回の「ROKey(仮)」は小さく、
メインキーボードと並べて使えるので、こういうことができるわけです
以下はサブレイヤーになりますが、レイヤー1は「Altとの同時押し相当」にしています
元々はAltキーそのものを置こうとしていたのですが、
このレイヤーで「ゲーム内ショーカットを網羅する」と考え、
Altとの同時押し以外にも、ゲーム内に存在する操作を全て並べています
なお、クエストウィンドウは「Ctrl+U」に変えています
「Alt+U」だと機能していない気がするんですが、
皆さんはどうです・・・(´・ω・)?
レイヤー2はスキルショートカットの右エリアです
個人的には4x5でたいていのスキルがまかなえるので、
同時押しよりも優先度を落としていますが、
人によってはレイヤー1のところに置きたいかもしれませんね
最後のレイヤー3はRO特有の「エモ」入力になっています
チャットがメインの時はメインキーボードのAlt+数字でいいのですが、
狩り中にエモを出したいときもあるので、優先度低めの位置に置いてます
空いたところに一応Fキーを並べていますが、まあ使わないでしょう
まあ、これらのキーマップはあくまで「私が使いやすい配置」であり、
いくらでも入れ替えはできるわけです
それが自作キーボードのいいところですね(`・ω・´)
作ってみてわかったこと
ここまでが作った経緯ですが、やってみて良かったことと、
今後改善したいことを書いておきます...φ(・ω・`)
良かったこと
まずは何といっても「楽しい」ということですね
基板設計なんて初めてでしたが、
「作る」という行為は最高に楽しいです(*゚∀゚)=3
もちろん、そこには先人の叡智の結晶が存在し、
それに沿って作ることで「比較的簡単」にできたわけです
そこは感謝しないといけません
次に「キーボードを作るコストがわかった」ということです
世間にはいろいろな自作キーボードキットがありますが、
そこにどれくらいコストがかかっているのかが、
実際に基板を発注したことで見えるようになりました
今回のような3層構造だとそれなりにお高いのですが、
満足感は間違いなくありますし、
どちらかというと海外便の送料の方が痛いです
そしてこれは想定外の良かったことですが、
「基板をデフォルトの緑にしたこと」です
本当は黒にしようとしていたものの、発送が2~3日遅れてしまうし、
どうせ初回で完成しないだろうと、デフォルトのままにしました
しかし、届いた基板は鮮やかな緑で悪くなく、
ちょうど基板が届いたタイミングでこのキーキャップが発売され・・・
OEM Gradient Engraved Series Blueshop.yushakobo.jp
・・・これがいい感じにはまってしまい、
絶妙な配色になりました(*゚∀゚)=3
このキーキャップはマクロパッドに取って都合の良いことに、
「キーの上に文字がなく、横に書いてある」という仕様です
普段は混乱するので文字を見たくないが、必要な時は区別したい、
マクロパッドで使うキーキャップにぴったりです
これがちょうど手に入ったのは神がかってましたね・・・
改善したいこと
最後に、もしver0.2とか、実際に頒布するとか考えた場合に、
ここは直しておきたい、というのをまとめておきます...φ(・ω・`)
まずは「親指キーの間隔が雑すぎたこと」です
4x5と4x2のエリアにはこだわったのですが、
親指で押すエリアのキー間隔が適当でした
結果的に1.25Uと1Uのキーキャップを適当にはめていますが、
設計的には1.25Uでぴったりになるように統一しておき、
1.25Uでも1Uでも選べるように、というのが適切だったと思います
次に「ProMicroの位置がよくなかったこと」です
あえて見せる構造にして、組み立てしやすさを優先したのは想定通りでしたが、
端から少し奥まった位置に置いてしまったため、
付属のピンだと高さが不足して、基板とUSBケーブルが干渉してしまいます
別な用途で使うつもりでピンソケットを買っておいたため、
下駄を履かせる形でUSBケーブルが刺せていますが、
もう少し端に寄せるか、高めのピンヘッダを前提にすべきでしたね
こちらに3.5mmのコンスルーが売られているので、
今の設計のままでも、これを使えばコンスルー対応にできますが、
気づいたのが最近だったんですよね・・・
最後は、「スペーサーの数が多すぎたこと」です
本の解説に沿って、安定の六角スペーサーを使ったのですが、
たしかに便利なものの、意外とお高いです
もし頒布を考えるなら、これは価格に跳ね返ってきます
スイッチプレート込みの3層構造にしたので、
そこまでガチガチにスペーサーを入れなくても安定しそうなので、
せめて5個に抑えて「10個セットのスペーサーで2台作れる」にしたいですね
最後に・・・
ということで、かなり長くなりましたが、
「ROKey(仮)」について一通り書いてみました
もし、「ROKey(仮)」に興味がある方がいらっしゃれば、
TwitterかBlogでコメントをいただければ、
頒布とか考えてみたいな・・・と思ってますので、ぜひ(´・ω・)っ